3月21日 【令和6年度 さんとう米生産者大会】にて基調講演を行いました。
「情報を活用した異常気象に打ち勝つ土づくり戦略~品質・収量向上とコスト低減のために~」と題し、新潟県長岡市にて基調講演を行いました。
はじめに、農業を取り巻く条件・環境が大きく変化・複雑化している現在、異常気象や経営規模拡大による省力化、地力低下、還元リスク、資材費・燃料費高騰などにより、収益性低下につながっていることをお話ししました。あわせて“新潟米の価値”として、新潟県の一般コシヒカリを例とし、令和5年10月相対取引価格から高温による収益性損失の試算として、収量減、品質低下、収量減+品質低下のシミュレーションデータを示し、このままでは損失が大きくなることが予想されることから、回避戦略として単収向上をはかることや品質低下を最小限に留めることが重要であるとお伝えしました。
そしてモデルチェンジ案として、品質を重視した食味戦略やスマート農業を利用した効率的な土づくり重視型多筆管理、収益性を重視戦略などについて、具体的な実例やグラフとともにお示ししました。
参加者様は時折メモを取ったり、深くうなずいたりしながら聞いてくださいました。後日、講演を聞いてくださった水稲農家様から、田植え後に数名で酒田を訪問したい旨ご連絡をいただきました。これをご縁とし、これから交流を深めてまいりたいと思います。