午前のテーマは「生育後期管理」「堆肥利用の戦略」です。

はじめに出穂期から穂ぞろい期の確認や調査法について解説を行った後、葉身長調査との測定方法を示し、各自、生育調査を行いました。

さらに「今、田んぼに起きていること」として、圃場整備や大型機械作業による土壌物理性悪化により排水不良や固い土になっていることを挙げ、地力向上のためには、有機物施用や透水性・客土などを加味した土づくりに基本技術の励行をプラスした総合的な土づくりが重要であることをお話ししました。あわせて肥料高騰時代を乗り切る戦略として堆肥の有効活用を挙げ、畜種ごとの特徴や堆肥成分から肥料成分への換算方法についてお知らせしました。

午後の合同研修では、酒田市における過去50年間の平均気温の推移表を示し、気温上昇による水稲への影響が出ていることから、変化予測と柔軟かつ適切な対応が必須であることをお伝えしました。

受講生様の感想として「イネの体力は上から3葉を見るということが目から鱗だった」「堆肥利用の活用について営農に活かしたいと」「親茎を分解して、担当地区の農家様にわかりやすいように説明したい」などが寄せられました。

次回は11月26日です。令和6年の稲作評価と次年度戦略についてお伝えします。