11月22日 鶴岡市様【令和6年度 有機農業×スマート農業公開講座】を行いました②
今回のテーマは「水田土壌の特徴と生産性を学び、土づくり手法について考える」です。
はじめに水田の生産力が持続的で高い理由として「灌漑」「有機物」を挙げ、水田では連作障害が起きにくいこと、灌漑水によって水稲に養分が供給されること、土壌浸食が起きにくく肥沃な表層土層が失われにくいこと、栽培期間中の土壌は無酸素状態であるため有機物の分解が緩やかであること、土壌及び田面水中での藍藻や光合成細菌によって空中窒素が固定され水田に有機態窒素が富化されることを説明しました。
次いで稲作の現状は、透水性低下や土壌強還元の進行、地力窒素量低下、ケイ酸質資材施用量不足による「四重苦」となっていることをお伝えし、それらを解決するためにはご自分の水田や水稲の問題を認識し、物理性改善や堆肥施用、あるいはケイ酸質資材施用などの対策を選択すること、施用後の効果を確認することが重要であるとお話ししました。
あわせて国内資源であるスラグ肥料の施用効果について、光合成能向上により収量・品質向上が期待できること、鉄を補給することにより根腐れ防止やメタンの発生抑制につながること、異常還元への抑制となることを説明しました。