11月21日 山形市様【令和6年度農業塾】を開催しました②
第2回のテーマは「気象変動に負けない効率的な土づくり戦略」です。
はじめに現在の稲作の課題として気象変動や規模拡大、地力低下などをあげ、変化に対応し適切な対策を行うことが収量や品質向上につながることをお話ししました。
例えば昨今の高温の影響により、生育ステージの変化や初期生育不良、持久力低下を引き起こしていること、さらに最低気温の上昇により後期凋落の懸念が増大していることをお伝えしました。
そこで高温に強いイネづくり戦略として、ケイ酸質資材施用によりケイ酸で稲体の方面をコーティングして水分ロスを防ぐこと、堆肥だけの土づくりの場合は乾燥条件下では生産性低下が想定されるので堆肥にケイ酸施用を合わせること、還元を抑制することなどを挙げ、具体的な事例についてお示ししました。
また効果的な土づくり手法として、サブソイラなどを用いた排水対策や鉄を含有する製鋼スラグの施用、アグリ革命などの稲わら腐熟促進材の施用についてお薦めしました。
そして最も大事なのは「継続」であるとして、作業スケジュールによっては全面ではなく還元強域のみピンポイント散布することをお薦めしました。
次回は12月5日です。「みどりの食料戦略のための堆肥利用」についてお伝えします。