11月28日 JA庄内みどり様「農業生産法人連絡会議研修会」にて講演を行いました
テーマは「肥料価格高騰における土壌診断の有効性について」です。JA庄内みどり管内の46法人の役員様やJA役職員の方々約70名にお集まりいただきました。
はじめに「農業を取り巻く状況」として、世界的な穀物需要の高まり、異常気象による生産不安定化や肥料価格の高騰などがあること、これらを解決に導くためには水田の機能を活用することが重要で、そのためにはスマート農業で得られるデータを最大限に利活用することなど、事例とともに説明しました。
次いで令和4年の稲作の特徴として、8月の気温の変化が大きかったことや日照不足に見舞われたことなどを挙げました。また生産者様から、初期生育が芳しくなかったことや出穂期に葉色が薄かったなどの声があった一方、土づくりをきちんと行っている方や、適期に中干しを行った方は、昨年より収量が上がったという事例についてお話ししました。さらに肥料高騰対策の一助として、製鋼スラグやケイ酸、稲わら腐熟剤などを圃場状態に応じて適宜施用する対策や、施肥リン酸・カリウムの減肥戦略について具体的な事例とともにお伝えしました。
参加者の皆様はメモを取りながら熱心に聞いてくださり、「製鋼スラグの活用を考えたい」「ほ場のスケッチに興味がある」と口々にお話になっていました。