11月22日【第二期酒田もっけ田農学校】講義を行いました④⑤
今回の講義は「土壌肥料の基礎①」です。始めに、“地力”とは作物を生産するうえで物理性や化学性、生物性などの総合的な土壌の能力のことであること、地力の高い土壌は生産力が高く、気象変動や干ばつなどへのストレス耐性を持っていること、根が健全に育つ環境であることを説明しました。
次いで、作物が必要な必須要素や土壌物理性、作土層、団粒構造などの用語について、図を示しながら解説を行いました。
あわせて、水田と畑の違いや水田の持つ役割、水田に望ましい土壌環境や現状の課題についてお伝えしました。さらに「稲作の四重苦~キーワードは”ケイ酸“」として、現在の稲作は土づくりの停滞や基本技術の省略により水田の透水性や根活力が低下し、施肥窒素の減少や光合成能力が下し、収量の不安定化と品質・食味が低下するという悪循環に陥っていることをお話ししました。
受講生様からの感想として「光合成のしくみとデンプンの蓄積条件について深掘りして考えることができた」「根づくりの重要性が分かった」「上位葉と下位葉の役割の違いについて理解した」などが寄せられました。
次回は11/29です。「稲作の基礎②・畑作の基礎①」についてお伝えします。