12月23日 酒田市生産技術研修を開催しました⑤
今回のテーマは「圃場のカルテ評価と対策」です。
地球温暖化による高温の影響で、活着遅延や栄養生長期間の短縮、最高分げつ期、出穂期の前進などイネの生育ステージが変化していることをお伝えしました。また、高温障害の発生により下位葉の葉色低下や後期凋落などの持久力低下を招き、収量や品質低下などになっていることを説明しました。
また、出穂期8月3日頃のはえぬきの移植期別評価として移植日と葉齢のグラフを示し、初期茎数は移植後30日頃に移植時の3倍の茎数になっているか確認すること、中干し開始時期は目標穂数の約80%確保時であることをお伝えしました。
次いで、ドローンセンシングやスケッチによる圃場間・圃場内の不良箇所の評価ができる例として、センシング画像は色で低地力の場所が一目で分かることからその箇所だけに稲わら腐熟促進材を散布することによりコスト低減につながること、センシング情報から土づくり計画をたてることができること、また圃場一枚ごとに還元発生個所を記録することで記憶にも残り、やるべき作業が具体的になることから改善に向かった事例などを紹介しました。
次回はいよいよ最終回。1月27日です。「令和7年稲作の戦略」をお伝えしていきます。