12月12日 土づくり研修会を行いました⑦(平田地区)
これまで6回にわたり酒田市内各地区で開催された土づくり研修会も今回でいよいよ最終回です。『単収向上とコスト低減の両立のためのこれからの水田の土づくり~情報(スマート農業)を利用した「堆肥」利用戦略~』と題し、平田タウンセンターにて開催しました。
はじめに、令和5年の異常高温を受け、酒田市と福井市、金沢市、富山市、新潟市の8月の気象条件の比較表を示し、降雨回数や最小湿度とその回数などに触れ、酒田市においては出穂後30日の気象が日本で最も過酷であったことを説明しました。
次いで葉色別収量と品質評価として、はえぬき、雪若丸、ひとめぼれ、つや姫の各品種とも葉色低下の大きな圃場ほど品質低下が大きかったこと、雪若丸は枯死率が低い傾向にあり、品質低下も少ない傾向にあったこと、つや姫は他品種より登熟中期頃から葉色低下、枯死が発生したことなどを挙げました。あわせてケイ酸質資材施用効果について、施用区と無施用区のそれぞれの特徴をお知らせし、解説を行いました。
また、有機物は窒素地力、物理性、化学性、生物性などの役割があること、堆肥を施用することにより土壌中の空気割合が高まり、通気性や保水性が良好になることをお伝えしました。
最後に、日本における食料安全保障の生命線は、水田の生産力と生産者の確保が重要であること、米づくりは土づくりとともに人づくりが最優先課題であることをお話しし、今後も一緒に頑張っていきましょうとお伝えし、全7回を終了しました。