1月23日 ファーム北平田様「稲作研修会」にて講演を行いました
演題は「法人における持続的で収益性の高い稲作戦略 ~土づくりを基礎とした稲作へのモデルチェンジ~」です。
はじめに気象条件からみた低収要因として4月から5月の平均気温上昇を挙げ、これまでと同じ育苗期間では苗の生育が進みやすく老化苗となってしまうこと、施肥日から入水日までの高温は肥料ロスを招いてしまうこと、入水日から移植日までの高温は土壌の還元が進行し、初期生育不良となってしまうことなどお知らせしました。
そこでスタートダッシュ(初期生育)を良くする技術として、苗質の向上や還元リスク軽減、ケイ酸質資材の施用、酵素資材による稲わら腐熟促進、サブソイラを用いた排水対策、生育促進技術として側条施肥について解説を行いました。
まとめとして、初期生育の良化には適期に深水や作溝・中干しなどを行うこと、暦日ではなく葉齢で確認すること、適切な水管理を行うことなどお伝えしました。また、気温上昇により各品種とも出穂期が前進していることから、葉数展開が早まっていることを加味すること、中干し開始時期の目安となる必要穂数や葉齢などをお知らせしました。
参加者様からは土づくりや還元対策、高温について質問をいただき、活発な質疑応答となりました。