2月12日 もっけ田農学校講義&1期生フォローアップ研修⑤を行いました
今回はいよいよ最終回。テーマは「令和7年稲作の戦略」です。
はじめに平成25年から令和6年までの7月から9月の日照時間と平均気温のデータを示し、作況が不良であった年と良となった年のフェーン、高温、日照不足、低温、降雨などのデータを比較し、解説を行いました。
そして、対策として低温やフェーンには気象予報などから対応を予測し一時的に湛水管理を行うこと、土づくりや還元抑制となるケイ酸質資材の施用、初期生育の良化、気温上昇に応じた肥培管理のモデルチェンジなどを挙げました。
さらに気象変動時こそ暦日ではなく葉齢による評価が重要であるとして、初期生育の確保や有効茎数確保にあわせ、深水プラス中干しで直下根を確保し、適切な水管理を行い、うわ根を確保することなどをお伝えしました。
次いで還元リスクを軽減する技術として、水田土壌を酸化状態とすることや水田の酸化容量を増価させること、易分解性有機物を少なくすること、イネの生育を促進して根の酸化力による根域を酸化することなどを挙げ、これらの対策を圃場ごとの課題に対応させて総合的、体系的に実施することが必要であるとお話しし、来年も一緒に頑張っていきましょうとエールを送りました。