7月14日 新潟食料農業大学にて講義を行いました
胎内キャンパスにて「食料産業学特論」の講義を行いました。過去2回はコロナ禍でオンラインとなっていたので、ようやく対面での講義がかないました。
「日本の水田土壌の劣化現状と持続的水稲生産のための土づくり最前線」として、現在、稲作で起こっていることとして、地力低下や還元リスク、土壌物理性悪化、基本技術省略、土づくり停滞、高温や日照不足、気象変動や、農業従事者減少、肥料価格高騰などを挙げました。
そこで土づくりの事例として、「基肥プラス追肥」と「一発施肥」のデータを示し、ケイ酸質資材施用、稲わら処理実施した農家は、スタートダッシュと持久力のどちらも向上しており、効果が見られたことをお話ししました。あわせて全国各地における可給態窒素量・可給態ケイ酸の変化グラフや、土壌の劣化スピードなどを示し、解説を行いました。
また還元の影響について、ガス湧きや葉の褐変、生育停滞、分げつ遅れがみられるもの、根量が少なく黒く縮れている写真を示し、これらはイネや水田からのSOSであることをお伝えしました。
学生さんたちは積極的に講義を受講してくださり、たくさん質問もしてくれました。講義終了後には「グラフの意味がわかった」「このような講義、初めて聞いた」などの感想をいただきました。インドネシアの留学生の方からも「面白くわかりやすかったです」と言っていただき、ひと安心。勉強熱心な若い方から元気をもらって、さらにパワーアップした藤井センセイなのでした。